渋谷駅は年々その構造が複雑になってきており、近年では「迷宮」や「ダンジョン(地下牢)」などと呼ばれています。
なぜ渋谷駅の構造は、迷宮や地下牢に例えられるほど複雑になったのでしょうか?
この記事では、渋谷駅の構造が複雑だとされる理由や、そのような構造となるに至った経緯をご紹介します。
自分が何階にいるのか分からない!迷宮渋谷駅の複雑な構造
まず、なぜ渋谷駅は迷宮のように複雑だと言われるのでしょうか。
その理由は、渋谷駅の構造上の複雑さにあります。
渋谷駅は地上3階、地下5階と合計8階もあるため、上下の移動幅が大きく、さらに迂回路が多いため、平面上の構造もたいへん複雑になっています。
つまり渋谷駅の構造上の複雑さとは、構内の段差が多いうえに、目的地にたどり着くまでに何度も迂回をしなくてはならないことが多く、その結果として、「今自分が何階にいるか」や「その階のどこにいるのか」がわかりにくいことにあります。
そのため、初めて渋谷駅を利用する方はもちろん、日常的に渋谷駅を利用し続けている方であっても、普段と違う路線に乗り換えるときなどに迷ってしまうことが多く、迷宮と呼ばれるようになったのです。
渋谷駅が複雑化した経緯は?乗り入れ路線の増加で膨張し続ける迷宮
80年前の昭和初期、渋谷駅の動線はきれいに整理され、今のような複雑な構内ではありませんでした。
その頃はまだ地下鉄もなく、乗り入れできる路線が少なかったため、構内の動線がシンプルだったのです。
ところが昭和初期以降、渋谷駅はどんどんその姿を変えていき迷宮化していきました。
ここで、渋谷駅の迷宮化の経緯を探るために、昭和初期以降の駅の変遷をチェックしていきましょう。
・1934年(昭和9年)ターミナルデパート・東横百貨店開業
・東京横浜電鉄が玉川電気軌道を買収、駅ビル(後の東急百貨店東横店西館)が東京横浜電鉄の所有に
・玉川線ホームを駅ビルの2階に移動、さらに地下鉄を駅ビルの3階に乗り入れさせることにより渋谷駅を東西に横切る横軸出現
・1977(昭和52)年 地下線・新玉川線(現在の田園都市線)開業。開業にともない新玉川線のホームは大山街道の地下3階に。
・1996(平成8)年 埼京線ホーム新設。用地確保ができず駅ホームは南へ大きくずれる
・2008(平成20)年 地下鉄副都心線 開業
・2013(平成25)年 東急東横線との直通運転開始
東横線ホームは明治通りの地下5階に移転し、JRと東横線の動線が途切れ乗り換えがさらに複雑化しました。
このように、渋谷駅は昭和初期以降、乗り入れ路線が増加し続け、それにつれて駅が上下・左右に広がり、まとまりがなくなっていきました。
このような経緯を経て、渋谷駅は迷宮と呼ばれるほどに複雑になっていったのです。
まとめ
今回の記事では、「迷宮」「ダンジョン」と呼ばれるほど複雑な渋谷駅の構造の概要や複雑化した経緯についてご紹介しました。
渋谷駅周辺は現在も再開発が進んでおり、将来は動線のスッキリした駅構内に生まれ変わるかもしれないとも言われています。
ただし、現在の渋谷駅を利用する場合は、事前に目的地の出口や乗り換え方法を確認しておいた方がよいかもしれません。
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